電子健康ノート

HOT project では将来へ向けた構想として、 「健康ノート」という概念について医療以外の各分野とも検討を始めている。



  1. 業務用書類である「カルテ」と個人のものである「健康ノート」

    カルテは業務用書類であり、 必ずしもわかりやすいものではない。 企業や行政などでも、業務用書類をそのまま顧客へ手渡すケースは極めて少ない。 業務用書類と顧客向け文書とは性格が違うからである。 従って個人の所有物である 「健康ノート」という概念の実現により色々なことがクリアになる。

  2. 受診者にわかりやすく役立つ情報を

    主治医は受診者にわかりやすく情報を健康ノートへ書き込む (電子カルテなら自動転記もしやすい)。 これによりカルテの内容が本当に生きた情報となる。

    情報はただ開示すればよいわけではない。 説明のない業務用書類が誤解と混乱を招くこともある。 相手に正確に理解されるよう渡されてこそ情報 である。

  3. 健康ノートは完全に個人のもの

    「母子健康手帳」を発展させた「生涯健康手帳」のようなものである。 将来的には預金通帳のように、 健康データを自分の「医療情報銀行」へ預け 「自分のデータは自分の責任で管理する」ことが望ましい。 自分で書き込むこともできるので、 自分の健康状態を把握したり健康維持・管理への意欲もわく。

  4. 受診者が許諾した人間だけが読み書きできる

    受診者の許諾のもとに主治医は「健康ノート」へ読み書きできる。 読み書きできる範囲や期間を限定することもできる。

  5. どこに居てもセキュリティーを確保しつつ読み書きできる

    自分の健康ノートは預金通帳と同様にホームページと暗証番号を使って、 世界中どこへ行っても読み書きできる。 預金通帳と同様「医療情報銀行」からプリントアウトしてもらったものを 持ち歩くこともできる。

  6. 電子化による大きなメリット

    主治医による指導メモはもちろん、 検査結果、レントゲン、心電図など何でも入れることができ、 必要なものを検索したりグラフ表示したり、 非常に便利に使える。フィットネスクラブなども「ほっとライン」へ 接続するようになれば、そこで得られた体重・血圧など色々なデータを収納できる。


文責:東京都医師会理事 大橋克洋