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「最近の若いものは!!」という言葉は、おそらく太古の昔から
言われてきた言葉でしょう。先日、電子メールで以下のようなやり
とりがありました。
「人と人とのコミュニケーション」について、私もほのぼのとした
想いが残ったエピソードですので、ちょっとご紹介しましょう。
具体的な名前などは伏せます。
From: *****
To: ohashi@ocean.shinagawa.tokyo.jp
Subject: MRに興味があります
私、C 大学工学部4年の ***** と申します。
来年就職を控え活動をしておりますが、その中でも,MRには大
変興味がありMRになりたいと思っています。
そして、現役のMRの方にアンケートのメールを送っているのです
が、実際のドクターにお伺いしたいと思いメールを送ります。
お答えいただけたら幸いです。
Q1:MRとお話ししてみてどうですか?
Q2:あなたはMRに対してどの様に考えていますか?
Q3:MRは情報を正確に伝えなければならないと思いますが、
実際にはその情報は正確に伝えられていますか?
(有効性だけでなく副作用までも)
Q4:MRはドクターにどの様に接したら喜ばれると思いますか?
その他MRの心がけとしてドクターの立場より、アドバイスなどご
ざいましたらお願いします。
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From: Katsuhiro OHASHI
To: *****
Subject: Re: MRに興味があります
大橋です
Thu, 2 Apr 1998, ***** wrote:
> 来年就職を控え、活動をしておりますが、その中でも,MRには
> 大変興味がありMRになりたいと思っています。
> そして、現役のMRの方にアンケートのメールを送っているので
> すが、実際のドクターにお伺いしたいと思いメールを送ります。
MR のような職業をめざすなら、まず人と人とのコミュニケー
ション(礼儀を含む)を学ぶことですね。このメールは、あなたの
一方的な要求で終始しています。
推察するに、あなたは家庭にもめぐまれ学業も比較的良い方では
ないかと思われます。これからは目一杯「苦労」をして「人の情」
というものを懸命に学ぶべきでしょう。MR を望むなら、そのよう
に思います。
# おそらくあなたからの e-mail をいきなり送りつけられて、
ムッとして無視する人は多いのではないかな、、、
多忙な外来診療の合間にこれを書いています。
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何をしてもらえるかより、何ができるかに楽しみを、、、
Internet: ohashi@ocean.shinagawa.tokyo.jp
http://www.ocean.shinagawa.tokyo.jp/
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From: *****
To: ohashi@ocean.shinagawa.tokyo.jp
Subject: 返信メールありがとうございます
先日の無礼なメール、大変申し訳ないと思っています。
しかし、大橋さんから、おしかりの言葉をいただき改めてMRと自
分自身について考えさせられました。
MRには人と人とのコミュニケーションが必要ということは、私自
身解っていたつもりでしたが、まだまだ心身共に勉強不足というこ
とを痛感させられました。
改めて大橋さんのWebページを拝見させていただきました。
その中の「手とり足とり世話を焼いてもらうこと」ではなく、「生
き甲斐をもって生活する場を与えて欲しい」ということです。「生
き甲斐」というのは、心の持ちよう、工夫次第でどんな状況でも持
てるはずと思っていますが、一番大きな「生き甲斐」は何かという
と、「自分の努力が誰かの役に立った」と感ずること。
私にとって生き甲斐はMRとなり患者さんの力になることだと
思っています。そして、生き甲斐をもって生活する場はMRだと考
えています。そして、大橋さんのようなドクターの方から、このよ
うな人として、大切な戒めの言葉をいただける場に私はいたいと思
います。先日の無礼なメール本当に申し訳ありませんでした。
このメールも大橋さんの言うこむコミュニケーションをとれている
かは解りませんが、今の私の精一杯の誠意を込めて書いたつもりで
す。これからも大橋さんの言葉を忘れず、日々勉強させていただき
たいと思っています。
長くなりましたがお言葉本当に有り難うございました。
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From: Katsuhiro OHASHI
To: *****
Subject: Re: 返信メールありがとうございます
大橋です
Fri, 3 Apr 1998, ***** wrote:
> 返信メール有り難うございました。
> 先日の無礼なメール、大変申し訳ないと思っています。
> しかし、大橋さんから、おしかりの言葉をいただき
> 改めてMRと自分自身について考えさせられました。
私の言いたいことが十分伝わったようで良かったです :-)
頑張ってお互いに快適な世の中を作りましょう。
今回のあなたへのメールも私の人生後半の「小さな世直し
運動」のひとつです :-)
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何をしてもらえるかより、何ができるかに楽しみを、、、
Internet: ohashi@ocean.shinagawa.tokyo.jp
http://www.ocean.shinagawa.tokyo.jp/
ちなみに MR というのは、新しい薬剤の情報を伝えたりしながら
医療機関を回る製薬会社の営業さんです。
私もいきなりこのようなメールが飛び込んできて(考えてみれば
夜討ち朝駆けの無礼な不動産屋の電話勧誘よりはずっとましですが)、
いささかムッ
として無視しようかと思ったのですが、「いや、まてよ。このような
若い人にそれとなく忠告をするのが自分の役目ではないかな」と思
い、捨てたメールを拾いだして返事を書いたのですが、
結果としては大変よかったようです。
若い人達に悪気はなくても、誰も教えてくれる大人がいないた
め、大変無礼なことに気づかぬまま大人になってゆくケースが多い
のではないでしょうか。これも日本の教育制度の大きな欠陥です。
学校で子供がちょっとケガをした程度で、学校にどなり込む親の方
もケシカランと思います。
若い人達に大人はそれとなく、礼儀や世の習わしを教えてゆく義
務があると思います。正直言って私も偉そうなことは言えないので
すが、人生の折り返し地点を過ぎて少しずつ「小さな世直し運動」
をしてゆこうと思います。
先日、空いている山手線に乗り座ったのですが、途中から席は埋
まってきました。そこへ古雑誌や週刊誌の一杯つまった紙袋を5つ
も6つも重そうに下げた身なりの余り良いとは言えない中年女性が
乗ってきました。たまたま彼女が私の目の前に来たので「少し持っ
てあげようか?」と、重い紙袋を3つほど取りあげて膝の上に載せ
ました(アルコールの勢いも少しあったかも知れません)。
そこで私がびっくりしたのは、(結構抑えた声で言ったつ
もりでしたが)私の声に周囲の乗客たちが一斉に振り向いたことで
した。彼女の身なりに、皆の目が後ろについていたのかも知れません。
どちらかというとジャンパー姿が好きな私ですが、たまたまその
時は産婦人科の公式の会合の帰りで、一張羅のスーツを着た一見
紳士風だったのです。とても奇異に見えたのでしょうか、、、私は
偽善をするつもりは毛頭ありませんが、その時その時の状況に応じ
て自分の心に素直なことをしたいと思っています(どちらかというと
結構アバウトな私ですが)。
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