3. システム基盤ならびに開発について

 3.1. 電子カルテや医事会計システムにおける標準化動向

 平成11年4月22日、厚生省健康政策局長より各都道府県知事に宛てた「診療録等の電子媒体による保存について」という通達により、厚生労働省が診療録の電子保存について自己責任により導入しやすいような方向づけを行ったことにより、電子カルテシステムの実現に向けた動きが大きく推進された。

 診療録を電子化するメリットとしては、診療録保存スペースや診療録の搬送あるいは、医療スタッフ同士の連携作業などの時間・労力・コストを大きく削減することにある。また医療情報に互換性を持たせることにより、異なる施設間での医療情報の交換や共有も可能となってくる。

 医療情報に互換性を持たせるためには、そこで扱われる医療情報のコード化やコードの標準化、また医療情報交換規約の標準化、すなわち異なる診療録同士での標準語や標準書式のようなものが必要になる。

 3.1.1. 用語・コードの標準化

 電子カルテの標準化の難しさは、カルテそのものの様式や記載法が千差万別であることにある。また病院情報システムで使用されている病名、薬品、材料、検査項目などは標準コードすらない状況であり、その標準化はユーザ、ベンダー双方に大きなメリットをもたらす。

 病名や処置コードなどについては、レセプト電算システムに使用されてきた標準マスターなどがあるが、最近ではこのようなものを元にした MEDIS-DC(医療情報システム開発センター)から提供される各種マスターが広く普及しつつある。MEDIS-DC から配付されているマスター類には以下のようなものがある。