本事業で構築するシステムは、次に挙げるモジュールから構成される。
なお、要求機能を満たしすでに稼働しているシステムがあれば、利用料を支払ってそのシステムへ外部委託する形態もあり得る。
利用者登録などを行う。実際の処理を行うアプリケーション・サーバと、処理されたデータを蓄積するデータベース・サーバから構成される。
スペックについては仕様書を参照のこと。
アプリケーションソフトウエアのアーキテクチャー構造は、「プレゼンテーション部分」「業務ロジック部分」「データベース部分」の3層構造アーキテクチャーの機能を有すること。
本システムは、色々な施設の電子カルテシステムや色々の医療支援システムなどを相互接続するゲートウエイとして機能し、東京都における病診連携ならびに受診者との連携システムの基盤を構築するという目的で、本事業へ適合する。
プロジェクト初期から稼働させる。
各医療機関からの医療情報をデータセンターへ収集し、センターアプリケーションにより適切なセキュリティーとアクセス権制御により、セキュアな環境下で医療情報をセンターデータベースに保管し、電子カルテデータの共有化を実現する。HL7+MML のエンコード/デコード機能をもち、受けたデータのタグをキーとして共有情報をデータベースへ格納する。MML 全仕様をサポート。
スペックについては仕様書を参照のこと。
MML規格 v2.3またはv.3のMMLインスタンスを指定デイレクトリの下の XMLファイルとしてインポートできること。インポート時に DTD による検定を行い、不整合あればデータベースに取り込まずエラーインスタンスの保存デイレクトリにコピーする。センターサーバではアクセス権を確認した上で MML Query にて要求電文を送信する。
本システムの仕様書で述べた内容は、すでに宮崎・熊本地区の dolphin project などにおける同様のシステムの稼働実績から、本事業への適合性は実証済みでのものである。
プロジェクト初期から稼働させる。
センターデータベースの診療情報を検索し、Web 画面に表示。医師や受診者が受診者自身の医療情報を参照する。受診者が自らの健康情報などを自由記載、あるいは医師が自由記載し、センターデータベースに保存する。
医師が紹介状を作成しデータベースに保存するとともに、紹介先に対してメールで紹介状発行通知を行う。ログインは利用者ID、パスワードをもとに認証する。
スペックについては仕様書を参照のこと。
Web アプリケーションの形で実現。クライアントへ情報を提供したり、クライアントから入力された情報をセンターデータベースへ転送したりする。データは HL7+MML 形式に変換して送受信する。
「2.3.2.2.」 と同じ理由で、本事業への適合性は実証済みでのものである。
プロジェクト初期から稼働させる。
利用者登録ならびに、地域内共通の受診者IDの発番が可能であること。
地域内共通の受診者IDと施設固有の受診者IDのリンクが可能であること。
システムにログイン時に利用者IDとパスワードによる利用者認証を行う。
スペックについては仕様書を参照のこと。
利用者や受診者のID発行、利用時の認証、利用ログの記録など行う。
これに伴うデータ保全ならびにセキュリティー機能を持つ。
「2.3.2.2.」 と同じ理由で、本事業への適合性は実証済みでのものである。
プロジェクト初期から稼働させる。
共同利用型は ASP (Application Service Provider)型とも呼ばれ、ASP型電子カルテ・サーバのセンターで全てを管理しユーザの手元には端末となるパソコンなどがあればよい。他の電子カルテに比べ(1)導入コスト・運営管理コストが安い。(2)診療所側ではシステムの保守・バージョンアップへの対応が不要(サーバ側で対応)、などのメリットがあり、初心者の利用には特に適している。
ただし、利用者の使いやすいようカスタマイズが最小限しかできない、ネットワーク環境が停止するとサービスも停止してしまうので、複数のネットワークを確保する必要があるといった課題もある。
診療所に対するASP型電子カルテ・システムのサービスを提供する。初心者でも使いやすく、既存の電子カルテの標準的な機能を備えているなど普及可能なものとする。少なくとも次の機能を有することが必要である。
ASP型の方式はアプリケーション・サービス・プロバイダー型で、広く普及をはかるためOSや機種に依存しない Web Application 方式とする。
HL7(バージョン2.4以降)およびMML(バージョン2.3 またはバージョン3)と、厚生労働省委託事業における用語/コード標準化委員会の開発方針に基づいた標準マスター(病名、処置・手術、医薬品、検査、医療材料)とを搭載する。
上記機能は本事業に適合する。
プロジェクト初期から稼働させる。なおASP型電子カルテ・サービスの提供方法については、東京都医師会が直接行うにはリスクが極めて高いため、民間企業に委託する方式を予定している。
各診療所ごとに目的にあった電子カルテシステムを導入することになるので、基本的にその運用サポート等はすべて運用施設や電子カルテ・ベンダーで行う。これを医療情報の標準交換規約 HL7+MML で本システムに接続することにより、医療情報の共有・交換ができるようにする。
電子カルテの選択や導入は各診療所において行うが、選択に当たってのアドバイスや運用などの問題に関しては東京都医師会において支援する。
3.7.7. 医療支援システム受診者向けの、在宅医療や健康情報、医療相談、あるいは診療所向けの、薬剤添付文書情報、今日の治療指針、疾病情報などの有償サービス、薬剤配合禁忌チェック・サービス、会員向けポータルサイトなど、今後いろいろな企業のアイデアによるサービスを取り入れ、ネットワーク上の受診者や医療機関が利用できるようにする。
アプリケーションソフトウエアのアーキテクチャー構造は、「プレゼンテーション部分」「業務ロジック部分」「データベース部分」に分離される Web ベースなどの3層構造アーキテクチャーの機能を有することが望ましい。
利用者にとって有用な機能で、本ネットワークの価値を高めるためにも有用。
サービス内容による。
多くは平成16年度以降実現予定。今回の入札対象外。
今年度については、10月に本システムの開発委託契約を結び開発を委託。
「4.8. 開発・運用の組織体制」に述べる作業部会を中心に開発を進める。
平成16年2月に運用開始。初年度の接続数は50診療所を目標とする。
ある程度都内の診療所への電子カルテが普及し利用例が増加するにしたがって、想定しなかったような事態あるいは新しい利用法などが現れてくるであろう。仮に今後5年間に限ったとしても、世の中のITの進歩・発達、全国的、世界的な電子カルテの普及・発展、医療並びに社会の意識改革などもあるに違いない。
従ってこのような発展途上にあるシステムを対象とする以上、現段階では本事業のめざすところを、あくまでも総論的な「情報開示・地域医療連携推進」という目標の達成にとどめる。
このようなシステムは、建築物のように「でき上がったところがゴール」ではない。空港や鉄道のようなもので「でき上がったところがスタート」で、稼働させながら常にメインテナンスをしていかねばならない。
本事業は東京都からの5年計画の補助金終了後も、東京都医師会が事業主体となってシステムの稼働状況を見ながらフィードバックをかけつつ、システム構築ならびに改良を継続的に行ってゆくものである。